映画で感動すること⑰ ダークナイト(2008)

監督はクリストファー・ノーラン、主演はクリスチャン・ベールのバットマンシリーズ2作目です。故ヒース・レジャー演じるジョーカーは、狂気を感じるほど素晴らしいものです。のちに続く3作目もそうなのですが、単にバットマンという映画でなくても大ヒットしたであろうというストーリー構成の良さが表れています。あまりバットマンに興味はなかったのですが、3作目のダークナイト ライジングが素晴らしかったので2作目を観、バットマンにはまってしまいました。

 バットマンvsジョーカーは典型のですが、一番の注目はトゥーフェイスが生まれる瞬間なのではないでしょうか。正義の象徴だった彼が、悪になる瞬間は観るものを深い絶望へいざなうシーンでもあります。正義に勝ってほしい、でも彼が悪になるのもわかるよねっていう何とも言えない怒り、絶望がこみあげてくる演出でもあります。どんなに正義をかかげる人も、きっと心の奥底に悪はあるということでしょうか。

 そんな悪の部分を心理的に引き出すジョーカーはまさに駆け引きの天才で、すべてが計算された狂気の演出であるようにも思え、バットマンとハービー・デントを苦しめていきます。ジョーカーは他の悪役と違い、力があるわけでも、結束のある仲間がいるわけでも、何かイデオロギー的なものがあるわけでもありません。単に面白い事をして、自己満足をしているようにも思えます。これって、現在のソーシャルメディア上での各人の表現と似ているところがありませんか?注目を集めたい(視聴者数を稼ぎ収益を増加させたい)がために、誰かに嫌がらせやドッキリを行うところは彼らの心の中のジョーカーに操られているようにも考えることができるのではないでしょうか。

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