音楽で感動すること② SE215 spとSE535の音の違い

前置きが長くなりましたが、SE215 spとSE535のどちらも素晴らしいイヤホンです。それを前提でこれらの違いを挙げさせてあげてください。

SE215 spはちょっとガサツなイケメンゴリマッチョって感じで、めちゃくちゃ低音が力強いです。弱点と言われている高音部も綺麗に聞こえるように加工がされている感じで、とても生生しい音がします。金属のハイネットやギターの弦の音など本当にきらびやかというか、とても心地よい音色になっています。まさにイケメンでゴリゴリのパワーを持っている感じです。

一方で、低音が強すぎて長時間を聞いていると疲れてくるのも否めません。ただ、私ががさつと表現したのはここの事ではなく、音色が良くも悪くも加工されたものなのです。低音部に至っても、迫力あるパワーのある音なのですが、その低音の音色はおおざっぱなものに感じます。そのため、どの楽曲を聞いても低音部は同じような音色に聞こえます。POPやロックなどは、ベースやドラムが強調され迫力のあるリズムで音楽を楽しめるでしょう。このあたりの音色がすこしガサツ感がありますが、値段を考えると大変魅力的なイヤホンです。低音部は残念ながら音の分離がうまくなされていないというか、音色がつぶれています。

一方ボーカルから高音部は音がかなり分離しており、クリアに聞こえ、空間もしっかり表現されていると思います。スマホなどで、POPやロックなどを聞く場合にはコスパは最高だと思います。とくに、力強い女性ボーカルの曲は、SE215 spの高音部の加工?の効果により、大変艶やかに聞こえます。

音色が大きく変わって聞こえるイヤホンはどうなのって思う人もいるかもしれませんが、どんなイヤホンでも固有の音色と音域の強弱があります。残念ながらミュージシャンが意図した音色をそっくりそのままで聞いている人は少ないのではないでしょうか。イヤホンやスピーカーの固有の音色、強弱の特性もそうですが、イコライザーで自分好みの音に変えている人もいるでしょうし、この辺りはそんなもんだろうと流すべきなのだと思います。

なお、SE215 spに低音や高音のブーストはおすすめしません。上記記載のように、SE215 spはもともと低音のブーストが強く、何もしなくてもライブ会場で響くドラムのようなドシドシした体に響く低音を感じることができます。そのためか、長時間のリスニングは非常に疲れますし、耳を傷めるのではと思います。大げさに言えば低音を弱めるくらいでいいんじゃないかと思います。

SE215 spを前記事の湖畔のロッジ風で表現するなら、ロッジの内部がライブ会場やステージといった感じでしょうか。ノリや勢いを楽しむため、音色の繊細さなど無視したような小さなことは気にしない音作りだと思います。ほかには、スピーカーでこの音を表現できるなら、海辺をこのようなノリノリのビートを感じられる音でドライブすれば気持ちいいでしょうね。

SE215 spがガサツなイケメンゴリマッチョなら、SE535は、エリートイケメンサラリーマンと表現するべきだろうか。両者にイケメンを付けたのは、それぞれ音が非常に整っていることからです。SE535はさすがに販売価格がSE215 spの4倍することもあり、音の分離に仕方は極めてハッキリしている。

SE215 spでは、ボーカルとギター音等が明瞭に分離しているが低音部が若干心元なかったが、SE535はすべての音域において、丁寧に音が明瞭に分離されている。バスドラムとベースの低音部分もはっきりと分離されており、音色の違いも特に意識することなくとも感じられるほどすごい。また、高音部も、ハイネットとアコギのストローク等もしっかり音が分離されており、今まで悪いイヤホンしか使ったことがなければ、この時点で感動を得られるでしょう。また、トライアングル?のような高音の金属音の残響も他の音に混ざることなく余韻を楽しめます。

ボーカルの周辺の音域も注目です。特に音域が重なるコーラスでは、それぞれの声も分離されており、しっかり聞きこめば、何人で歌っているかとか、そんな聞き方もできるほど、明瞭に聞きやすいです。多くの人のレビューにあるように、一つ一つの音の粒が押し寄せてくるという表現が適切です。また、ボーカル特有の息遣いも見事に表現していると思います。声のかすれぐあいや、息の質まで微妙な違いが感じられます。また、だみ声特有ののどの振動もしっかり伝わってきます。

これは、別の言葉で思うには、楽曲を繰り返し聞けば聞くほど、こんな音があったんだと発見できるほど、ミュージシャンの音の作りの丁寧さや思考を感じられるイヤホンです。SE535がモニタリングイヤホンと言われるほど、音を忠実に再現するというのはわかります。つまり、この辺りが、SE535に音に特徴がなく、面白くないと言われるゆえんでしょうか。言い換えれば、ミュージシャンの意図をそのままリスナーに伝えるイヤホンともいえるのではないでしょうか。

なお、ボーカルの音について補足をすると、洋楽などの外国語の言語を聞いた時、子音が
非常に聞き取りやすく感じました。これは、英語や外国語を勉強する人には特におすすめの特徴だと思います。

SE535の低音域と高音域はどうでしょうか。見事なまでに音色や音の強弱に特徴がなく、一つ一つの音がしっかりと聞こえるということでしょうか。私は長い間SE215 spを使ってきたためか、初めてSE535を使った時には、低音域が物足りず、高音域の艶めかしさがなく、音の分離もわかるにはわかるが値段相応ではなく、これならSE215 spの方が良かったなと思ったほどでした。しかし、今では全く逆の評価でSE535は素晴らしいの一言です。

何故そのように評価が変わったのかというと、当時音楽再生はスマホで行っていましたが、ポータブルプレイヤーで再生した時に、この2つのイヤホンの音の違いが明確にわかり、大変感動をしました。2万円程度の格安スマホを使っておきながら音にこだわるのも変ですが、2万円台のポータブルプレイヤーで聞くと世界が変わりました。雲の間から射光がさすぐらいの感動でした。当然、SE215 spの音質もパワーアップしましたが、SE535はその比ではないくらい音質がアップしています。

なお、スマホでユーチューブやストリーミングで音楽を楽しむなら、SE215 spをお勧めします。SE535では、その能力を引き出せないばかりか、音質の悪さを見事に表現してくれます。SE535の悪い点を唯一挙げるなら、モニタリングイヤホンゆえ、再生音源を選ぶということです。これがなければ最強イヤホンの一つでしょう。

さて、低音域と高音域はポータブルプレイヤーでどう変わったのかというと、音の分離と音色が明確になったということです。スネアドラムをスティックで叩いた時の打撃音なども中の金属の摩擦音などハッキリと聞こえるようになり、バスドラムとベースも分離され、ギターではストロークのジャッジャッという、太いアタック音が音に厚みを与えてます。また、アコギの音は、ギターの弦の振動による倍音もしっかり表現されており、今まで聞いてきた音楽はなんだったんだろうと思うほど、音が変わりました。いわば、カラオケで聞いた音源とCDで聞いた時の音の違和感ぐらい違います。

あとSE535は低音が弱いなどと言われますが、個人的にはそんなことはないと思います。これは、SE215 spが低音に偏っているため、これと比べるとそうだと思いますが、長時間聞くことを考えれば心地よい音圧です。そのため、オーケストラとの相性も抜群だと思います。空間表現は狭いですが、しっかりと音の鳴る位置は感じられます。

SE535を前記事のように表現するとどうでしょうか。ロッジが閑静な教会だと思ってください。そこでガラスが床に落ちて割れた瞬間をイメージするとよくわかるという他の方のレビューの通りです。ガラスが落ちた瞬間ガッシャーンと静寂を破りますがこれが、ライブハウス(SE215 sp)での音の鳴り方です。この最初の響きが強く協調されます。閑静な教会だと、ガラスが割れた大きな音が残響のように、ガッシャーン ガッシャーン ガッシャーン….とこだますると同時に、割れたガラスが床で若干バウンスし、再度床に落ちた時に出る、シャーンという音も、シャーン シャーンとどこまでもこだますると表現できると思います。SE535は閑静な教会で、まったり音楽を聴く、そんな場をくれます。そしてこの音の再現性や曲調を選ばない性質こそが、エリートイケメンサラリーマンと感じたゆえんです。

あと、SHUREのイヤホンの特徴として、電車などで見るとすぐにSHUREユーザーだとわかることです。通常では、電車内でイヤホンで音楽を聴いている人を見てよっぽどのマニアでない限り、どこのメーカーのイヤホンかわかることはないですよね。SHUREは不思議とわかるんです。SHURE掛けもかっこいいですよね。

電車内で同じし好のSHUREユーザーを見ると、ちょっと気になるのは私だけでしょうか。また、音楽にお金かけてる仲間ってまなざしを向けるのは、きっと私だけではないはずと信じたいです。

SE535を使ってからは、今まで好きではなかった曲も改めて聴くようにしました。すると思っていたよりたくさんの音が使われており、実は結構いい曲だったという発見も少なくないです。お気に入りの曲以外にも、たくさんの曲を聞きなおすという楽しみが増え、音楽で感動するという経験も増えました。

高いイヤホンを買って好みの音じゃなかったらどうしようと不安もわかります。しかし、高いイヤホンが買われるにはそれだけの魅力があると思います。SE535は安くはないですが、毎日使い、毎日音を楽しみ、音の発見をしている私からすれば、結果良い買い物でした。もしSHUREのイヤホンの購入を検討している方がいたら、是非私の記事を参考にしてくだされば幸いです。SE215 spもSE535も個性はありますが、大変すばらしいイヤホンです。

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